仮靴【かりぐつ】というのは、あまり、聞きなれない言葉だと思います。

これは、当店で行われる、オーダーメイド靴での工程の1つです。

オーダーメイド靴は、当店でも他店でも、数万円~数十万円になりますので、決してお安い買い物ではないと思います。

高価な買い物なだけに、安心し、納得の上で、購入したいと思われるはずです。

当店では、オーダーメイド靴では、必ず、【仮靴】と呼ばれる靴を作製し、フィッティングしていただいております。

これは、履き心地はもちろん、靴のデザインなどの確認をしていただくための工程です。

靴で最も重要なことは、足に合っているかどうかということです。

履き心地に影響を与える要素は、デザインや革の材質など、いろいろな要素があると思いますが、
決定的な要素は、やはり靴木型(ラスト)ということになります

足型を採るのだから、3Dプリンターで作製すれば、良いと思われますが、
そのままでは、足そのものになってしまいます。

足の上に足を履くことになってしまい、とても外を歩けないでしょう。

そこで、靴木型を作製することになるのですが、
凸凹の多く、直線が存在しない足型から、滑らかな曲線で、見た目にも良い木型を設計していくことは、容易ではありません。

いきなり本番の靴を作製し、納品するメーカーも数多くあります。

しかし、その経験をしたお客様からは、不満の声を数多く聞きます。

これを解消するための工程として、当店では、仮り縫いの工程を入れ、仮靴をお作りしています。

オーダーメイドのスーツにも、仮縫いの工程があるように、オーダーメイドの靴にも仮縫いの工程があって、当然だと思います。

この一手間で、お客様の不安を取り除き、デザインなどもチェックしていただいて、本番靴を作っていきます。

仮靴の段階では、主な確認事項は靴木型の完成度ですので、デザインの変更や革の変更なども大丈夫です。

ご納得していただいた上で、本番靴に取り組んでまいりますので、ご安心ください。

また、この一手間のために、お時間がかかってしまいますが、お客様にとっても、当店にとっても、安心と納得の靴をご提供するために、必要不可欠な工程だと思っております。